何の為に?どうして?

子どもの成長において環境はとても密接に絡んでおり、お家の中も重要な環境のひとつです。環境は、物的環境と人的環境に大きく分かれます。人的環境は、お母さんお父さん、祖父母やお友達、先生やご近所の人、出逢う方々全てです。物的環境は、玩具や道具類全般の他、衣服等の身に着けているもの、学校、保育園、祖父母宅、お出かけ先、飼っているペットも指します。子どもを取り巻く人、もの全てが環境に当てはまりますので、『環境』は子どもの人格形成に大きな働きを与える要素です。長所を伸ばしたい、苦手な部分を改善したい等の悩みも、環境を変えて整えていくことで効果的に後押しできます。成長をも後押しする環境の力、そこに「何の為に?」とお母さんなりに我が子の姿を掘り下げて考えてみる視点を足してください。気になる姿がある時は、特に「何の為に?どうして?」と考える心を持ってみましょう。

 

メーター
例えば、「公園に遊びに行こう」とその日の予定を立てたとします。この場合、物的環境は公園内の遊具や砂場だけでなく、そこまでの行き帰りの道中の風景や乗り物、持っていく道具などを指します。一緒に公園に行く人、行った先で出逢った近所の人たちが人的環境です。「まだ帰りたくない!」というの子の姿が多いのは、このように子どもの好奇心を掻き立てる楽しみがたくさん、次々にやってくるからでしょう。「〜があったら、こんなこともできたなぁ」と持ち物が足りなかったこと等に後々考えさせられた経験、ありませんか?公園に行くという1つの予定だけで、たくさんの場面転換・刺激がある、環境がいかに子どもと密接な位置づけにあるかがわかるかと思います。
その子どもの姿に、行き当たりばったりで対応したり「ノリで行く」ということが多かったお母さん、「○○の為に今回は〜も持っていこう」「うちの子は、どうして公園に行きたいと言っているのかな?」それを出発前に考えて準備をして、子どもと見通しをもって一緒に行くことを少しずつ心がけてみてください。

 

行き当たりばったりで何とかなっていたお母さんにとっては、どうして家でも意識したほうがいいの?と感じたかもしれません。これを意識できるようになると、お母さんの心も穏やかになるのでお勧めです。「何の為に?」と考える癖をつけておくと、事が始まる前からそのことを思い浮かべて大体のシュミレーションができるため、お母さんは子どもに「待って」「そっちに行かないで」と抑制したり怒ることが必然と少なくなります。公園にある池に我が子が「飛び込むかもしれない」と予測したら着替えを一組持っていく、着替えを持っていったら「そこで遊んじゃだめ」ということも無いですし、洗濯量が増えるにしろ、子どもの笑顔が見られたらお母さんが提案した環境は大成功です。「自分の予測が当たってよかった!」と、自分自身を褒めてあげてください。「今日は水遊びしてほしくないんだよなぁ」という想いでしたら、「近くの水場がない公園を探して行ってみよう」ということも事前に調べることができます。身の回りの環境を生かして子育てすることができると、お母さん自身のストレスも格段に少なくなることと思います。

 

子どもは楽しい、気持ちいい等の快いと感じた時間の中で、たくさんの物事を吸収し自分の糧にします。楽しい時間の中で起こった失敗やハプニングには、子どもは前向きに取り組もうとします。それだけ子どもが夢中になっている時間は、お母さんが離れた所から見守っているだけでいいのでお母さんにとっても気持ちにゆとりができ、時間を作れるようになりますよ。

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