【1〜5歳】うちの子「いやだ」ばっかり…

「いやだ」は、大人にとっては否定的な言葉ですが、この月齢の時に子どもたちが話す「いやだ」は、決してお母さんの提案を否定しているばかりではありません。「お母さんに確認しなくても自分で出来ることもあるよ」と、大好きなお母さんに少しだけ昨日と違う自分を見直してもらいたいという気持ちの表れです。まだ生まれて1,2年の子どもが、ようやく覚えた言葉の中で一番短くて話しやすく伝わりやすい「いや」という言葉を用いて、「自分で!」と強い意欲を訴えます。『自立期』または『いやいや期』とも言われる時期によく見られる姿かと思います。お母さんにより激しく強く訴えるのは、自分のことを最も理解してほしいからこそ子どもが見せる姿です。とはいえ、どのように子どもと折り合いをつけていくか、外出先だと周囲の目も気になり余計に焦ってしましますよね。

いいから早く帰るよ

と、その状況を早く打破しようと切り上げたくなりますが、「いや」という子どもの訴えに対して、大人側は「だめ」「私もいや」「そんなことより」「仕方ない」「帰ろう」は言ってしまうと、火に油状態で余計にこじらせてしまいます。子どもの想いに対抗するかのように大人も想いを強く主張すること、すなわち社会の現実をまざまざとぶつけられることを、この月齢の子どもは非常に嫌います。基本的に子どもは『今』を生きる特性を持っているからです。子どもは毎日その瞬間が「一生のお願い!」と言わんばかりに、毎日を全力で生きています。お母さんは『先』の方しか見ていなくて、僕の・私の『今』を大事にしてくれていない、と感じ取った時に大人と想いが衝突する、というわけです。早く先に進みたいという大人の心の内を、時に子どもは敏感に感じ取ります。「そんなことより…」と話題をすり替える事も子どもは嫌いますが、その子が確実に好きな物事や楽しめる物事を提案するのであれば立ち直ってくれる可能性があります。例えば、外出先で子どもが
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「お家にまだ帰りたくないー」と駄々をこねた時に、「今日は帰ったら、大好きなおかずを作ろうと思っていたんだけどな」や「じゃあ普段通らない道を今日だけ特別に通って、○○を見て帰るのはどう?」等という提案です。「今日だけ特別」という言葉は、頑張ったご褒美のために用いられる他に、今回のようにお母さんが「目の前の行為や要求は今は難しいけれど、その想いは汲み取るよ」という気持ちを伝えるために用いることも効果があります。
「明日」「明後日」などの時間感覚を理解し始める成長が見られると、自分にはまだ先があることを知るので子どもは「明日ね」という提案も納得すると受け入れてくれますが、子どもの『今』見ているものや考えていることになるべく寄り添ってあげることが、早い解決法です。お母さんは深呼吸して一呼吸おいてから、お話しすると良いですよ。
この月齢の子どもはお母さんに自分の想いをわかってほしい、そしてちょっとでも分かってくれたらとてつもなく嬉しいという一心です。これを承認欲求と言います。駄々をこねた時の承認欲求を満たしてあげる具体的な関わりとしては、子どもと目線を合わせてお母さんはしゃがみこんでお話しする、「そうなのね」と子どもの語りかけにまずは相づちをうつと、子どもの心は開きやすくなります。もし、子どもがぎゅっと口を固く閉じたままの場合は、無理にお話ししてもらう必要はありません。お母さんはぎゅっと抱っこして、抱きしめてあげましょう。言葉を多く言わなくてもお母さんの温もりで格段に子どもの心は落ち着きを取り戻します。

 

もうこれ以上遅れたら、間に合わない!

しかしどうしても時間が迫っていたり、お母さんが余裕のない場合もあります。その予定を蔑ろにしてまで無理に時間をとろうとしなくて大丈夫です。時には叶わない現実もあると、子どもは学習します。ですので、すぐでなくても、そのように至った理由を子どもに伝えることを忘れずにして下さい。

 

「これ買って」なんて高くて、無理

「○○を買って欲しい」と駄々をこねることも多いかと思います。これについては、お母さんの様々な判断で有無を決めて良いと思います。買ってあげる要求は毎回のみ込無必要はないですが、話をすり替えながらも子どもの承認欲求に届くような言葉や振る舞いはぜひ意識してください。欲求を満たしてあげると、それまで執着していた子どもの物欲や感情がパタッと消失することもよくあります。

 

お母さんも子どもも、少しでも納得する形で折り合いをつけれたら何よりです。

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