食事中の「困った…」を解決

まだスプーンやフォークで上手に食べ物をすくうことができない月齢ですと、食事の時間も慌ただしいことでしょう。子どもの食事の姿は、食べる環境を見直すだけでぐんっと変わります。お母さんのほっと一息つく時間も捻出できます。よく聞かれる悩み別に、見ていきましょう。

 

急にコップを倒しやすかったり、お皿を床に落としちゃうことがあるわ

子どもの視野は大人よりも狭く、食事においても「好きなメニューしか見ていない」なんて姿はよくあることです。この悩みに対しては、視界を広くしてあげること・子どもがのびのびと手を動かせる環境の土台を見直してあげることが必要です。

動かしやすいテーブルの高さに

手づかみでもスプーンや箸を持って食べるにしても、子どもの肘がテーブルより上の位置にあるかを確認しましょう。肘がテーブルに隠れていると可動域が狭くなり、手や肘下の窮屈さが障害となって食べこぼしの原因になっていることが考えられます。

シリコン製のエプロンから、厚みのない柔らかな素材のエプロンに切り替える

食べこぼしの受け皿(ポケット)付きのシリコン製の食事エプロンを使っている家庭も多いかと思います。シリコン素材は、大人の私たちからしたら柔らかい素材ですが、子どもの体の柔軟な動きに添うようにフィットしない為子ども目線で見た時にそれが視界と手の動きの妨げになっていることが考えられます。本来なら上手にスプーンで食事をすくいこぼさず口の中に入れることが出来たであろうものも、途中でエプロンで視界が隠れ、淵にスプーンまで引っ掛かけて落ちてしまう、というようなこともあります。もしシリコン製のエプロンを使っていたら、試しに布一枚くらいの厚みで、体になじむエプロンに変えてみるのもお勧めです。

 

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食器を重みのあるものに変える

手づかみやスプーンで食べる際など、その手の動きと一緒に食器も動いていませんか?特にプラスティック製ですと、耐久性に優れてはいますが軽量のため、スプーンですくおうとしても取りにくく、力がつい入ってしまい食器もひっくり返る事態に!子ども自身が、スプーンを持っていない反対の手でお皿を抑えていれば問題ないのですが、『反対の手でお皿を抑える』この動作の獲得は、実はなかなか難易度が高いもの。そこで例えばセラミック製の重みのある食器にしてみると、重さで安定するためお皿がひっくり返る心配もなく、『反対の手でお皿を抑える』力も補ってくれます。お皿の淵にかえしがあるものだと、尚子どもの自分で食べようとする力を自然に補助してくれるので、お母さんがお皿を抑えてあげる介助の手間と食べこぼしが軽減されます。使う食器の数も、落ち着くまではコップを含め最低三皿に留め、視界を集中させましょう。
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食事中足をぶらぶら動かしたり体をよじったりして、落ち着きがないわ

食事中落ち着いて座っていることが少ない子に対しては、長時間黙って座って食べる食事の時間は苦痛なもの。短時間でも食べる楽しさと集中している姿が見られたら良しとすることから始めていきますが、その集中力を高めるためにまず椅子の座り心地・姿勢に着目してみましょう。

足の裏が付くように座る

椅子に座ると、ぶらぶらと子どもが足を揺らしていませんか?また、つま先しか付かない状態になっていませんか?「地に足が付く」という言葉もあるように、実は足の裏がしっかり床に付いた状態で座っていることが集中力を格段に上げる大事な要素なのです。落ち着いて食事をするようになるばかりでなく、食べこぼしの量も減少します。食事椅子の足置き場は細身のものが多いと思うので、少し広めの面の支えを付け加えて改善するか、またリビングテーブルに変えて足が付くように子ども用椅子を用いて座る環境に一時的に変えてあげるだけでも違います。元々高さが低いリビングテーブルに座って食事をしていて子どもが落ち着かない様子の時は、ちょっとおお尻にクッションや厚みのある台を入れてみましょう。正座で足がしびれる、足を折り曲げる窮屈さを少し緩和してあげるだけでも集中する時間が伸びます。

+1アイテムを飾りに

子どもの関心の惹くもの食卓に飾りとして取り入れてみましょう。好きなキャラクターでも、季節の飾りでも、その日お散歩で見つけたお花等、何でも構いません。しかし物であれば、手の届く距離間に置かないようにしてください。手に取れると、遊びの時間に子どもの脳が切り替わってしまい、食事は二の次になってしまいます。食事への関心が薄れお話に夢中になる瞬間もあるかもしれませんが、「○○があるから、ご飯の時間がいつもより楽しいね」とお母さんは知らんぷりして食事をしていると、食べているお母さんの姿に刺激を受けて子ども食べ出します。
お出かけの時に道端のたんぽぽを見つけたら、一緒に食卓に飾ってみよう → 保育 子ども だだこね 人間関係

 

テーブル一面にも床にも食べこぼしが多くて、後片付けはお掃除が大変だわ

食べこぼしが多い姿は一定の時期が過ぎると落ち着くものの、掃除の時間は大変です。

床に新聞紙や広げた袋などを敷いておく

子どもの食べ散らかす範囲に新聞紙や袋を広げた状態で敷いておきましょう。最初こそ並べて敷いておく準備は必要ですが、食後はまとめてポイッとごみに捨てるだけで終わります。食事の前に準備し食後には片づけ、敷いている状態は「食事の時間だけ」とメリハリをつけましょう。食事以外の時間も敷いている状態が日常化してしまうと子どもも慣れて、遊び場の感覚を抱いてしまいます。なるべく敷いた上を子どもに歩かせないようにもしてください。、食べこぼしが落ち着くまでの一時的な解決策として試しましょう。

子どもの取り皿を一回り大きいお皿に

小鉢のような小さめのお皿に盛り付けて子どもに渡すのではなく、ひと回り大きめのお皿に盛り付けて提供してみましょう。お皿を子どもの胸元に当たるくらい近づけるように置いておくと、手づかみやスプーンで口元に運ぶまでに口の中にに入りきらず溢れた食事をお皿でキャッチすることができます。

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