食べる時間を楽しむためには、食べる前の時間もとても重要!

実は子どもは、食べる前の時間も食欲の増減に影響します。大人の私たちは目安を自分で立てられ、瞬時に食事へ気持ちを切り替えることができると思います。この思考回路をスイッチと例えるなら、子どもの思考回路はスピードメーターのような作りをしています。

メーター

子どもは食べることに限らず、行動を起こすきっかけに、その物事への興味関心・心の高まりがとても大切になってきます。つまり、食べることが好きで食事前のめりな子と、食事よりも遊びや他のことに関心が高い子では、スピードメーターの上がり方に大きく差が出ます。

うちの子、「ご飯できたわよ」と言っているのにまだ遊んでいる

このようにすぐに食卓に着かない、ちょっとしか席に座っていられない等の子どもの姿が見られる場合は、後者にあたるでしょう。興味関心、または必要性を感じたら動き出します。その時間経過の中でもしも興味が冷めてしまう出来事が起こると、ちょっとずつ高まっていたメーターも停滞したり一気にゼロに戻ってしまうこともあります。いかに食べ物を口にする前から「食べたい!」と思わせるか、これが重要です。食事の時間は頑張って食べる時間ではなく、食べることを楽しむ時間だということを忘れないで接しましょう。ぜひやってみてください。

 

食べる前に、食材に興味を持ってもらう 

その日の献立や食材が出てくる絵本を読んでから、食事に向かってみましょう。例えば、絵本を読み終わったら「じゃあ同じの食べに行こうか」と誘いかけるだけで、絵本の世界と現実が続いていることに子どもは嬉しくなり、食事に向かう気持ちが高まります。嫌いな食材に対しても絵本を取り入れることが有効ですが、食べる前に子どもに「今日は苦手な○○を美味しくお料理してみたよ」「頑張って食べようね」という声かけはぐっと堪えてください。調理に工夫と時間を割いたお母さんの想いはとてもお察ししますが、せっかく楽しみに傾いていた子ども気持ちがお母さんの「食べてもらいたい」というプレッシャーを感じて逆効果になる可能性が高いです。

 

いつもと違う雰囲気を作る

ランチョンマットを敷いてみたり、おしぼりを好きなキャラクターのものを用意したり、普段と違うことなにか一つでいいのでやってみましょう。豪華に飾り付ける必要はありません。「いつもと違う」という事に気づいてもらえたら、興味関心が湧いた証です。

 

一緒に食事の準備をする

「今日お母さん時間なくて、ちょっと手伝ってくれると助かるの」等誘いかけるきっかけは何でも良いです。小さい食器を運ぶ、テーブルを拭く等簡単な準備をお願いしましょう。慣れてきたら様子を見て、もう一つ二つとお願いするといいでしょう。外食だと食事におもてなしの心を感じますが、そもそも食事はもてなすものではありません。生きるために生命をいただく、自分で食べることです。その時間に自分も携わっている、参加している事が、じんわりと子どもを食べることに前向きにさせてくれます。準備が完了していく様も視覚的にわかりやすいので、食べたい気持ちが高まっていきますよ。

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